求職者側と企業側に分けて第二新卒について考えてみると

その定義と求職者サイドから考えた第二新卒について

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第二新卒の定義とは

そもそも、第二新卒の定義は、あまりはっきりとはしていませんが、一般的には「1回、大学などを卒業して就職した後、離職してから3年以内の求職者で、かつ20歳代の若者である」とされています。その言葉自体が生まれてから20年も経っておらず、比較的新しいことである。

なぜ3年以内で転職するのか

第二新卒の転職理由として大きく分けると、キャリアアップを求めるタイプと環境に適応できなくなったタイプに分かれます。キャリアアップを求めるタイプの例として以下の2つがあります。

  • 現在の仕事にやりがいを感じない
  • 年収などの待遇に不満がある

環境に適応できなくなったタイプの例としては以下2つがあります。

  • 残業が多く、休日が少ない
  • 上司、同僚との人間関係が悪化した

第二新卒と新卒の就職活動方法の違い

第二新卒と新卒とでの就職活動の違いとして主に以下2つがあります。

  • 空白期間とその有無
  • 活動時期

空白期間について、新卒の場合は大学などの在籍しながら活動するので生じませんが、第二新卒の場合、前者のようなキャリアップを求めている場合、自身の力を就職先で試すという意図があり、すぐに前職と同じ業種の仕事を目指すことになりますので、空白期間は短いか、ほとんどありません。

しかし、後者のようなリタイアに近い形で退職した場合は、自信を失って、この後どのような進路を取るべきか迷う人も中にはおり、その間は空白期間となってしまいます。この空白の期間が長い既卒者に対して、仕事をする意思がないと企業側から見なされてしまう可能性があります。

また、活動時期は新卒の場合は冬から翌年の上半期(6月ごろ)が中心なのに対し、第二新卒のような既卒者の場合は通年採用になりますが、新卒を取り終えた企業の場合、その後の夏頃から求人を出し始めるケースが多く、その時期が活動時期といえます。

転職しやすい職種について

前職と似たような仕事が転職しやすいと思われます。なぜなら、特に正社員で働く場合は、企業側から考えても新卒のように一から仕事のノウハウなどを教えてくれるところは少ないからです。

経験した年数が少ないとはいえ、事務職で働いていた場合は事務の、営業職で働いていた場合は営業の仕事するための、最低限のマナーなどの共通したノウハウは再就職した先でも活かすことができる可能性があります。それをベースにできれば仕事を覚えるスピードはない場合と比べても違ってきます。

企業サイドから考えた第二新卒について

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企業が第二新卒者に求めるもの

企業が第二新卒者に求めているものとしては以下の2点が主に挙げられます

  • 社会人としての常識及びビジネススキル
  • 企業風土に染まることができるほどの柔軟性

これらを備えている求職者に対してマナーなどを教える必要もないので、新卒で採用した場合に掛ける教育コストを削減できるなどのメリットが主にあります。

企業が第二新卒の採用で重視する基準とは

ある転職サイトの中途採用状況調査によると、企業が第二新卒の採用で重視したポイントして上位3項目を挙げると以下の通りになります。

  • 入社意欲が高いか
  • 一緒に働いていける人材か
  • 社内と合いそうな人柄か

また、その逆に下位3項目を挙げると以下の通りになります。

  • 語学力
  • 資格
  • 学歴

従って企業側が求めているのは求職者が、そこで現在持っている能力を活かせるかよりも、会社の風土とマッチしている人間なのかどうかであり、これを面接等でチェックすることになります。

採用後の第二新卒者の扱い

第二新卒者が初めて正社員として就職するときは、採用する企業は新卒と同等の扱いで1から教育してくれる企業と中途として即戦力が期待される企業の2通りに分かれますが、前者のパターンは研修制度が、しっかりと整っている大手企業の場合が多く、大抵の企業は後者のように入社して数日など日にちが経たないうちに他の社員と同様の仕事を本格的に熟すことになるケースが多いです。

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